銀行支店の平日朝の風景

  銀行口座の届出印がわからなくなり近隣の銀行支店窓口に朝一で出かけた。お客は働いていなさそうな老人ばかり。

 

目を引いたのは、眼も耳も悪そうで生活保護を受けていると言っていた男性の老人。大声で係員に「JRA競馬の馬券が簡単に電話で買えるような銀行口座が作ってあるのだが、お金を使い込んでしまうので解約したい 」と言うのだ。行員は「JRAに連絡しないと解約できません、連絡しました?」 と迷惑そうに聞くのだが、解約したいばかりの老人に話しが全く通じず押し問答だ。

 

見渡せば、あちこちの窓口で老人が訳のわからない質問をして、行員は苛立ち対応している。昔の銀行はこんな殺伐とした雰囲気でなく、もっと落ち着いた優しい雰囲気があった。

色んな技術の急激な進歩に老人がついていけず、行員も説明がうまくできない。行員は毎日そんな老人を相手にし、常に苛立っている。

 

かくいう私も通勤電車の定期券購入申込書を書いて緑の窓口に行き、書類を書くのが手間と文句を言うと、自動券売機で買えますよ と言われ、少々恥ずかしかった。

 

世の中の流れに必死についていかないといけない。諦めたら取り残されるだけだ。